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http://ir.fmu.ac.jp/dspace/handle/123456789/1014
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タイトル: | 胃全摘術後の食道逆流に起因する学習性食物嫌悪とうつ状態が誘因となり重症サルコペニアを来した一例 |
その他のタイトル: | A Case Report : Depressive State Caused by Eating Disorder and Learned Food Aversions after Total Gastrectomy Induced Sever Sarcopenia |
著者: | 島貫, 公義 小桧山, 富士子 星, 直子 石川, 陽子 |
誌名/書名: | 福島医学雑誌 |
巻: | 65 |
号: | 4 |
開始ページ: | 200 |
終了ページ: | 207 |
発行日: | 2015年12月 |
抄録: | 症例は60歳、男性、早期胃癌に対する胃全摘術後の逆流性食道炎症状の発現に対する不安恐怖感から学習性食物嫌悪を来し、食事回避、拒食、アルコール多飲となり、低亜鉛血症による皮膚病変と味覚障害を来す低栄養状態となった。さらに抑うつ症状の発症と生活活動性低下のため、うつ状態と判断された。複数の向精神薬が投与されたが、食欲不振と口渇症状が増悪し、低栄養状態が助長され、起立歩行困難の一因である大腰筋と脊柱起立筋の萎縮が腹部CT検査にて捉えられる重症サルコペニア状態となり緊急入院となった。Refeeding症候群発症高リスク症例にて栄養サポートチームが介入した。発症の回避後、抗うつ薬はパロキセチンのみとし、六君子湯、nizatidineの併用投与により経口摂取が改善し、リハビリテーションと栄養サポートの継続にて自立歩行、家庭復帰が可能となった。胃全摘後の食道逆流に起因するうつ状態を来した患者への向精神薬投与時は、食道逆流症状、うつ状態、日常生活動作、向精神薬の副作用発現の有無、食事摂取に対する心理的抵抗の有無に関してのモニタリングが必要であり、低栄養の負の連鎖を予防することが重要と思われた。 A 60-year-old man had administration of many antidepressant for depressive state caused by eating disorder and learned food aversions after total gastrectomy. Malnutrition state and psychotropic drugs induced progressive malnutrition brought about difficulty in standing and walking. Nutritional support team intervened for malnutrition and escape from refeeding syndrome. Administration of paroxetine, rikkunshito, nizatidine, and continous rehabiritation improved oral intake. Monitoring for degree of esophageal regagitation, thirsty and eating is important to prevent malnutrition after total gastrectomy complicated with depressive state. |
出版者: | 福島医学会 |
本文の言語: | jpn |
このページのURI: | http://ir.fmu.ac.jp/dspace/handle/123456789/1014 |
本文URL: | http://ir.fmu.ac.jp/dspace/bitstream/123456789/1014/1/FksmMedJ_65_p200.pdf |
ISSN: | 0016-2582 |
権利情報: | © 2015 福島医学会 |
出現コレクション: | Vol.65 No.4 (2015-12)
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